〜高見山の霧氷を求めて、出発っ!〜
早朝4時半。眠い目をこすりながら集合! 田舎の猫さんのツアーは7時に大阪駅を出発している。
だからもっと遅く行けると思っていたのだが、霧氷は気温が上がると見えないそうで・・・。こんな早い出発になった。
4時半集合といっても、じじいは来ない! いつも遅刻するのだ。今日も10分遅刻・・・。
熟女とねえさんは、ぶつぶつと文句をいいながら寒い中待つ(ーー;)
やっと来たかと思うと、いきなりおにぎりを食べだす。コンビニで買ってきたらしい。ねえさん達も朝ごはんはまだだ!
一人で勝手に食べている。道中コンビニは数多くあるが、どこにも寄ってくれない!? 自分が満腹なのでどうでもいいのだ(-_-;)。
じじいは何度も高見山に行っているので最後のコンビニの場所もわかっている。そこに寄ってくれるつもりらしい。
しかし、コンビニなんて開店と閉店を繰り返している。こんな田舎、いつ閉店になっているか・・・・。
もうお腹もすいた。「コンビニ〜!」と哀願し一軒のローソンへ寄ってもらう。ふぅ〜、食料だ。
しばらく走ると、じじいの知っている最後のコンビニが現れた。そこは廃墟と化していた・・・。
よかった。さっき買っておいて・・・。
そこから5分ほど、「サンクス」が現れる。最後のコンビニはころころ変わるので、食料は早めの調達が鉄則!
高見山がある奈良県東吉野村は、ホントの田舎だ。スーパーがない。カラオケもない。パチンコ屋もない。
「郵政民営化になったらこの辺の人困るやろな〜。」と熟女。
「さっきから郵便局もありませんよ〜。もともとないからいいでしょう。ねこさんががんばるよ〜。」とねえさん。
こんな会話から、20分ほど走り、やっと小さな郵便局とカラオケ屋を発見! ホントに何もない・・・。
「ここが登山口のバス停や!」とじじい。奈良交通のバス停だ。ここからみんな歩きだすらしい。
しかし、車で行けるところまで行く! というのがじじいのモットー! 人生は楽をしなければいけないのだ。
しばらく車を走らすと、旧道への横道がある。ここを入ると高見山の大峠まで行けるのだ。
所々対向が難しい道だが、これくらいならねえさんでも大丈夫だ。
くねくねした山道を登ると、大峠の駐車場が現れた。6時45分着。早朝なので快適なドライブだった。先客は車2台。
しかし、雪なんてどこにもない。霧氷は見れるのか???
〜霧氷を探しに高見山の頂上を目指すっ!〜
大峠から頂上までは1時間少しのようだ。出発の準備を整え、7時、登山を開始する。
見渡す限り雪なんてものはどこにもない。わざわざ来て単なる登山で終わってしまうのか?
最初の10分ほどだがかなり急な坂道が続く。実は昨日3時間も眠っていないねえさん、ふらふらである。
「あとちょっとで、ベンチや!」とのじじいの声に励まされなんとかベンチに到着。霜の降りた冷たいベンチに座り込む。
「そんなとこ座ったらズボン濡れるで〜。」と熟女に注意され立つねえさん。
ねえさんのお尻の形ができ、霜がなくなったベンチにすかさず座るじじい・・・(ーー;)
このころから、だんだんとガスが発生してきた。頂上もまるで見えない。霧氷はある???
しかし来たからには頂上に到達しなければ!
「ちょっとペース早すぎや! もっとゆっくり歩け!」と注意されペースダウンして頂上を目指す。
しかし熟女は元気なので一人でさっさと歩いている! 頂上に近づくにつれ、だんだんと寒くなってくる。霧氷見れるかな?
そのまま歩いていくと、木に白いものが見え始める!
「じじいさん、これは霧氷ですか? 樹氷ですか?」
「霧氷や!」
わ〜い(*^_^*) 登ってきたカイがあった。霧氷だ〜!
頂上に到着すると、濃いガスが発生していてあまり景色が見えない。若いカップルが1組いるだけ。
山頂のしるしの前で、写真を撮り合いっこするも、結構なガスで美女がうまく写らない!?
避難所でまずは休憩とすることにしよう。時計を確認すると7時40分。大峠から40分で山頂に到着できた。
〜避難所での出来事〜
避難所に入ると、じじいがいろいろと道具を取り出している。もちなんてものまで出てくる。
「ぜんざい、作ったるわ〜。」と言って、用意を始める。ラッキー。
若いカップルもインスタントラーメンなどを作り始める。寒い中、温かい食べ物はいいねぇ。
1組の団塊の世代風カップルが入ってくる。な、なんと男性がこんな狭い場所でタバコを吸いだす!
ギロッと睨むねえさん。ねえさんの睨みが通じたのか、この場の空気を察したのか、男性はすぐに出て行った。
近頃の団塊の世代はマナーを知らない・・・。
じじいのぜんざいが出来上がり、美味しく頂いていると、お茶のよい香りが漂ってくる。
若いカップルの男の子が中国茶セットを持ってきているのだ。おしゃれだ〜。
「この香りはジャスミンですね。」とすかさずねえさん。
「そうですよ。飲まれますか?」と男の子。
「はい。いただきます。」と美味しいジャスミンティをゲットしたねえさんである。
もちろん、ねえさんだけもらう。じじいや熟女はもらえないのだ〜〜〜! 美女はいつも得をする!
近頃の若者はマナーを心得ている!
外は少しガスが晴れてきたようだ。下山の準備を始める。
一人の男性が立派なアイゼンをつけている。やっぱり下山は危ないのかなぁ?
〜霧氷だらけ〜
避難所を出ると、風がビュービュー吹いている。飛ばされそうだ。
しかし、風でガスも飛ばされ、綺麗な景色が現れてくる。
「じじいさん、これは霧氷ですか? 樹氷ですか?」
「霧氷や!」
「じじいさん、これは霧氷ですか? 樹氷ですか?」
「霧氷や!」
と延々とこの会話を繰り返す・・・。要は高見山に樹氷はなかった。霧氷だけだったのだ。
最初から、全部霧氷だと教えてくれればいいものを・・・。
こうして霧氷を堪能し、下山を開始する。帰るとなれば、じじいと熟女は早いっ!
ふたりでさっさと下山する。ねえさんがこけようが、岩だらけで困ってようがお構いなし!
転んでもタダでは起きないねえさんだもん(ー_ー)!!
ひざも痛みだし、後ろ向きに歩いたり、横向きに歩いたり・・・。ふたりよりかなり遅れなんとか下山。
まだ朝の9時半だ。
さあ〜、温泉だ〜!!
〜東吉野村と石のサウナ〜
さて、車で高見山登山口バス停近くの高見山の湯に行くも、10時オープンだ。あと20分少々ある。
待つのもイヤなので車で別の温泉に向かうことにする。
奈良の吉野といえば、吉野杉の産地である。この東吉野村ももちろん杉だらけだ。
上空でヘリコプターの音が聞こえる。車を止め、見上げる。
山で切り出した杉をヘリコプターで運んでいるのだ! たった2本の杉をヘリコプターに吊るし、トラックが入れる道沿いの広場まで運んでいる。
山と広場を延々とピストン運動で杉を運ぶ。杉が高いのが理解できた・・・。
小さな製材所もたくさんあり、高級そうな杉がいっぱいだ。
道中、古い小学校をそのまま利用した「ふるさと村」という食堂や観光施設を発見。懐かしい木造の小学校。写真をパチリ!
別の温泉に到着するもそこは11時から・・・。あぁ〜、だめだこりゃ・・・。
そこでふとねえさんの頭に浮かんだのが石のサウナ。
去年あたりから、「石のサウナ」がねえさんの周りで話題になっている。
低温の石の上に寝転ぶサウナでとても気持ちがいいらしい。ただ、2時間で2千円程とめっちゃ高い!
湯船はなくシャワーはあるものの、スタッフがシャワーを浴びずに帰った方が良いと勧めるらしい!?
めっちゃ臭いやん!こんなばか高く、臭いままのサウナに2千円も出す酔狂なねえさんではない!
その石のサウナを完備したスーパー銭湯が橋本市(和歌山県)に最近できたのだ。両方の施設に行った人の話によると、全く同じ石のサウナらしい。
一方は2時間で2千円。一方はスーパー銭湯なので時間制限もなく、いろんなお風呂もあり700円。
ただ、橋本市は遠すぎて行けなかった。奈良の五条市の近くなのだ。ということは今は、奈良にいるのだ。行こう〜!
熟女もねえさんと同じく酔狂な人間ではないので、気になりながらも石のサウナは行っていない! 乗り気だ。
じじいのみ温泉にこだわっているが、無視!! 橋本市に向けて出発〜!
ねえさんの頭の中には、小石を低温に温めて、その上に寝転び、指圧効果もあるのかな???とか勝手に想像していた。
さて、スーパー銭湯「きらくゆ」に到着。綺麗だ。
石のサウナを探す。サウナのドアに注意書きがある。読んでみる。えっ? 麦飯石・・・。
イヤな予感がする・・・。扉を開ける。 あぁ、予感的中! チムジルパンやん(゜o゜)。
要は韓国の低温サウナだ。あぁ、こんなものに2千円も払ってたら、悔しくて夜も眠れないトコロだ!!
チムジルパンは大好きだが、2千円の価値はないのだ!
しかし700円なら大満足(^^♪。熟女とふたり寝転ぶ。その上大浴場は、高麗人参風呂だった。
男風呂は石のサウナではなかったようだ。じじいに「チムジルパンでしたよ。」と報告するともちろんすぐに納得。
さすが、韓流ファンである。
こうして、今回の格安旅も無事に終わる。また行きましょうね(*^_^*)。
|